台湾・新北市の娯楽施設「八仙水上楽園(フォルモサ・ウオーターパーク)で6月27日に発生した爆発炎上事故を受け、日本の企業、団体、個人などが支援を表明したことで、台湾では日本に対する感謝の表明が相次いでいる。


 同事故では500人以上が負傷し、死者も出た。重傷者は200人以上で、大やけどの一般的な経緯として、負傷後の1週間-1カ月が「山場」になるとされる。

 台湾でまず注目されたのが、シリコーン素材の医療品の開発・製造で世界的パイオニアである富士システムズ(本社・東京都部京区)が自社製品のシリコンガーゼ「トレックス」を事故被害者の治療用に寄贈したことだった。同製品には輸入許可がなかったが、富士システムズの意向を伝えられた民進党の林淑芬議員が政府に働きかけ、特別輸入許可を取った。

 富士システムズのフェースブックには、台湾ネット民から感謝のメッセージが大量に寄せられた。富士システムズは改めて台湾人へのメッセージを中国語、英語、日本語で掲載。台湾人から寄せられたメッセージがあまりにも多く、1人1人への回答ができないことを謝した上で「東日本大震災の際に台湾の皆様から大量の支援をいただきました。これは私どもの恩返しでございます(中国語部分からの日本語訳)」と表明した。

 「恩返し」部分の中国語は「感恩回報」だ。台湾メディアは次々に「対311的感恩回報(2011年3月11日への恩返し)」などの見出しで報じた。

 インターネットでは一般ネット民による書き込みが続いている。「謝謝日本!!」、「除了謝謝 還是謝謝(ありがとう以外に言えるのは、ありがとうということだ)」など、いずれも日本に感謝する言葉だ。日本語で「皆さん、ありがとうございました」、「助けてくれて、誠にありがとうございました」などの日本語の書き込みも多い。

 日本医師会、アジア医師会が医師10人と看護師50人の派遣を申し入れたとも報道された。福利衛生部の?丙煌副部長(副大臣)は、「日本にはとても感謝している」と述べた上で、医師法などの関係があり受け入れはできないとの考えを示した。メディアは、?副部長の日本に対する「丁重」な姿勢を強調した。

 なお、日本からは人工皮膚移植に協力するため、医師2人が台湾に向うことになった。

 台湾メディアはさらに、台湾でタレントとして活躍する大久保麻梨子さんがフェースブックで、台湾での事故を心配する日本人のために情報を提供すると呼び掛けたところ、短時間で約2000人が募金や寄付についての問い合わせをしたと報じた。

 事故をめぐる日台の動きについて、台湾メディアは「日本側の善意、台湾側の感謝」を中心に伝え続けている。(編集担当:如月隼人)(写真は、人工皮膚移植のため日本人医師が台湾に向うと伝える、台湾メディア「アップル・ニュース」の動画報道頁キャプチャー)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150704-00000033-scn-cn